3月5・6・7日

・3月5日。月曜日。朝7時半に原稿を書き上げ、慌てて仕度をして成田へ向かふ。飛行場といふのは、大試験並みにポンクチュエルであるから、いつまで経つても慣れることはない(もちろん大試験も苦手である)。徹夜なので周りが寝てゐる頃(←日本時間でいふところの夜)に起き出して、映画を2本見る。三谷幸喜の『ステキな金縛り』と『ベジャール、そしてバレエはつづく』。空港から都心までの間に列車が2時間も動かず、天秤座の運勢がよろしくないといふ噂を思ひ出す。10時頃、ホテル着。

・3月6日。火曜日。午前中は原稿の手直し。それと本当は先週のうちに片付けるはずだつた書類作成をこなして、何とか期限内(?)にメール送信。夜は、シャイヨー劇場にてジョゼ・モンタルヴォの「オルフェ」を観にいく。これは一寸期待外れだつたね。まづ、何よりもCG映像がイケてない。アフリカ系のダンサーがエリマキトカゲになつたりする。そして夢オチ。何だかなあといふ感じだつたね。これはダメもとでもド・ラ・ヴィルに「ヴィクトール」を観にいくべきだつたか。

・3月7日。水曜日。朝8時台のタリースでブリュッセルへ向かふ。欧州会議にて福島原発関連の会議。午前中のパネルは、司会のおばさんが司会といふ権限(?)を如何なく発揮して、ディスカッションの時間がゼロに。昼ごはんは欧州会議の食堂。豪華で量も多くてしかも安い。5ユーロほど。夜はテアトル・ナショナルでミシェル・アンヌ・ド・メイの「キス&クライ」。指のダンスを舞台で撮影したものを同時にプロジェクションするといふもので、よくできた作品だつた。気分よく巴里へ帰ろうとしたら、「終電?もうないよ」と云はれ愕然とする。