3月8・9・10日

・3月8日。木曜日。早朝、タリースに乗つて巴里に戻る。いやはや、まつたくの誤算であつた。10時すぎにホテルに到着。今日は友人Kの彼(仏蘭西人)が仏蘭西語の確認をしてくれるといふので、夕方までホテルで原稿の手直しをば。そして夕方から、ベルヴィル界隈の彼の自宅へ。初対面なのに、丁寧に自然な言い方に直してくれて感謝に堪へぬ。しかも夕飯までご馳走に。晩酌にはパスティスといふ南仏の白酒。アルコール度数45度だが、甘いからつい飲んでしまつた。ほろ酔ひでホテルまで帰宅。

・3月9日。金曜日。友人Kの誘ひのままに、大学の授業に出席。3時間、ほとんどぶつ通しで先生(←ただし博論執筆中の若い人)が講義しつづけるといふもの。そのあと、別の大学に移動してとある「アトリエ」に参加させていただく。こちらは2時間、ほとんど休みなく、からだを動かしつづけるといふもの。途中で足の指がつつたことをひた隠しにして(仏蘭西語がよくわかつてないといふことは、隠し通せなかつた)耐へ抜く。さらにその後、Kの寮で明日の打ち合はせ。赤ワイン。結局、3時まで飲んでタクシーで帰宅。

・3月10日。土曜日。夕方より、大学都市で1時間ほどのレクチャー。聴衆は身内を含めて20名程度。全編仏蘭西語であつたが、準備してきた原稿を読むことで、何とか仕事をこなすことができた(ことにしやう)。大学の同級生のY子ちゃんなどが来てくれたので、初めてお会ひしたE子さんなどと、四方山話。しかし、本当に疲れたね。最初は気休めにワインを飲んでいたけど、日本酒が置いてあつたものだから、それをぐびぐびと頂いて、ちよつと飲み過ぎた模様である。呼んでいただいた皆さんには感謝。