5月11・12・13日

・5月11日。雨。朝から発表だったのだが、やろうとしていたことの3割にも満たなくて、落ち込む。もしかすると、「やろうとしていたこと」が「できること」の3倍増しだったのかもしれない。いずれにしても見通しが甘かったということだ。反省しよう。

・5月12日。昼から第二国立劇場に「夢の泪」を見にいく。そもそも見る予定はなかったのだが、昨日の例会で知人の何人かが見ていたというので、急遽見にいってきたのである。二幕の途中で、照明トラブルによる中断があった。「復旧の目処が立たず、今日のところはキャンセルということで……」というお詫びがあったのだが、観客のほうからブーイングが起こり、一転して地明かりのままで上演再開ということになった。芝居はつまらなかった(=いつも通りの井上芝居だった)が、この観客の反応には賛同する。たとえば、芝の状態が悪いからといって、フットボールは中断しない。中断していいのは落雷の可能性と完全な停電が起こったときだけだ。つまり、死の危険性と視覚性の剥奪。劇場でもこの二つ以外の状況では中断/キャンセルすべきではない。ただ、あまりに退屈で死の危険を感じたとき、人は上演中にもかかわらず劇場を後にすることがある。

・5月13日。晴れ。しかし涼しい。半袖一枚では少々涼しかった、とそういうことなのかもしれない。昼から購読。先週から完全に1時間ほど延長することが暗黙のうちに決まり、なんだかちょっとゼミっぽくなっている。夜は渋谷のPARCO劇場にて三浦大輔の「裏切りの街」を見る。うん。正直に言おう。ひどい芝居だったと思う。終演時に銀杏ボーイズの新曲が流れることを考えると、もしかすると、あれは3時間のプロモーションビデオだったのかもしれない。そうだとすれば、超大作だ。長さだけは。長さだけは立派。ん?そういうことか?冗談はさておくとして、ドラマトゥルギーのレベルでもあそこまで「ベタ」にされると、見ていて辛くなる。