2011-01-01から1年間の記事一覧

12月15・16・17日

・12月15日。木曜日。夜、ひさしぶりに上野の東京文化会館にピアノを聴きに行つた。ロヴロ・ポゴレリッチ(1970-)といふ強面の演奏家のリサイタルである。前半はリストが中心で、後半はムソルグスキーの「展覧会の絵Tableaux d'une exposition」(1874)。…

12月12・13・14日

・12月12日。月曜日。代休。今日〆切日の原稿があるといふのに、部屋の壁の向こう側で大掛かりな工事をしてゐる。騒音にも耐へられる寛容な男には、残念ながら、なりきることができなかつた。所詮、その程度の男なのである。さういふわけで、仕方なく徹夜を…

12月9・10・11日

・12月9日。金曜日。夕方、知人からチケットを譲つてもらつて、恵比寿・エコー劇場で英国の劇作家サイモン・スティーブンスの『ポルノグラフィ』。ロンドン・オリンピックの開催が決定した日を描いた群像劇である。すつかり忘れてしまつてゐたのだが、この日…

11月30日〜12月8日

・11月30日から12月8日まで。それはたいへんな日々であつた。大きなイベントの準備と片付け。読む時間はあまりないけど、買うことは買つた本たち。山口青邨『繚乱』、有馬朗人『現代俳句の一飛跡』、復本一郎『笑いと謎』、飯田龍太『俳句入門三十三講』、高…

10月28・29・30日

・10月28日。金曜日。夕方から句会。兼題は「茸」と「不知火」。不知火といふのは、九州の八代海や有明海で、9月頃に見ることのできる蜃気楼のやうな現象のことを言ふ。「神の留守」や、冬の季語の「狐火」とかもさうだけど、言ふなれば浪漫主義・象徴主義的…

10月25・26・27日

・10月25日。火曜日。朝から書類づくりなど。夜は新宿のルノアールで、今日も句会。兼題は「ななかまど」と「小鳥来る」。植物を詠むといふのは、まだまだハードルが高い。そのあたりに素材が転がつてゐれば別だが、(注意して)見たことがないものについて…

10月22・23・24日

・10月22日。土曜日。昼は近所でカレー。少しばかり部屋の片付けなどして、夜はキラリ☆ふじみに多田淳之介演出の「あなた自身のためのレッスン」(清水邦夫作)を観にいく。原作を読んだことはなかつたけれど、当日パンフレットを読んで、舞台が公共ホールで…

10月19・20・21日

・10月19日。水曜日。今日はお休み。もしも仕事があつたら、文科省まで偉い先生方のお供をしなければならなかつたのだが、幸ひして、家のなかでごろごろする日となつた。夕刻より、自由が丘で友人のNさんとFさんと3人で飲む。最初は「金田」といふ駅前の居酒…

10月16・17・18日

・10月16日。日曜日。早朝、起きて翻訳の仕事を進めやうとするも、断念して二度寝。9時までたつぷり朝寝をする。9時半すぎに(Kを置き去りにして)ホテルを後にして、岩木山のバスまでのあひだ、秋雨のなかを弘前城跡に向かふ。駅から「フォレ」といふ朝市を…

9月25・26・27日

・9月25日。日曜日。11時頃に起きる。秋晴れ。午後から豊島区界隈にて人前で話をするお仕事。15人程の聴衆のなかに、知り合ひが4人も来てくれて、嬉しい限りだつた。恐れ多くも話をさせてもらつたのは(あまり盛り上がらなかつたけれど)、文章の主体性につ…

9月22・23・24日

・9月22日。木曜日。晴れ。昨日の一件でさっそく朝方に電話があり、まづは現場を見せてほしいとのこと。といふわけで明日、見にきてくれることになつた。今日は普通に仕事をして、夜は新宿でミナモザの「ホットパーティクル」を観劇。劇中に「ミナモザはいち…

9月19・20・21日

・9月19日。月曜日。昨日は3時間ほどしか寝てゐなかったので、たつぷりと寝て体力回復。午後からKさんとモダンスイマーズの「どん底スナイパー」を観にいく。今回はいつも作品を書いてゐる蓬莱竜太が「お休み」で、いつも役者で出演してゐる古山憲太郎が作…

9月13・14・15日

・9月13日。火曜日。通常業務。夕方から青山一丁目のゲーテ・インスティチュートにルネ・ポレシュの「あなたの瞳の奥を見抜きたい、人間社会にありがちな目くらましの関係」の記録映像鑑賞会。7月のリーディング公演は見てゐないけれど、再来週の来日公演に…

9月7・8・9日

・9月7日。水曜日。完全オフである。まだ腰が痛いので、部屋でDVDでも見ることにする。あまり頭を使ひたくないので、『悪人』といふ映画を選ぶ。妻夫木聡と深津絵里といふ組み合はせにそれほど引かれなかつたのだけれど(二人とも野田地図で見たことがある)…

9月4・5・6日

・9月4日。日曜日。10時に起きる。先日の話だが、友人Dに「福島の話が載つてるよ」と言はれて『ユリイカ』を買つた(普段はあまり買はない)。今回はB級グルメ特集である。『普遍論争』の山内志朗や、生命科学者の郡司ペギオ幸夫なんかも文章を寄せてゐる。…

9月1・2・3日

・9月1日。木曜日。すつかり寝て午後。昨日からパソコンの調子が悪くて、立ち上げと同時にずつとファンが轟々と鳴つてゐる。困つた。週明けに1本、40枚くらいの原稿を提出せねばならないのである(例によつて殆どまだ書いていない)。気がつけば、Apple Stor…

8月29・30・31日

・8月29日。月曜日。夕方より、神保町にて句会。500句近いなかから、よかつたと考へる句を5句選ぶ(巧い人はもう少し多めに選ぶ)システム。私は5句とも「新豆腐」といふ季語で作つてみたのであるが(後々考へるとこれはなかなかリスキーだつたやうな気もす…

8月26・27・28日

・8月26日。金曜日。午後より、新宿ルノアール(今週すでに2度目)にて仕事の打ち合はせ。共訳者の方が研修でカナダに行つてきたので、メイプルシュガーの小瓶をいただいた。フレンチトーストでも作つて食べることにしやう。仕事のはうはそれなりに有意義な…

8月23・24・25日

・8月23日。火曜日。5月頃に寝る間も惜しんで(これまた先延ばしにしていたせいだけど)作業してゐたものが、一冊の本となつて出版社から届いた。自分が携わつたのは、ほんの一部だけれど、かうして出来上がりを眺めてみると、やつぱり嬉しいね。値段が高く…

8月20・21・22日

・8月20日。土曜日。午後から喜多見といふ駅に向かつた。とある先生のご自宅でひつそりと開催されてゐる研究会(といふと堅苦しいといふので「塾」と呼ばれてゐる)に参加するため。5時すぎまで色々と意見交換をして、そのあとはみなさんと食事。正直に申し…

8月17・18・19日

・8月17日。水曜日。一日中、部屋で翻訳。以前にも書いたが、半年前の自分の翻訳を見ると驚く。怒りすらこみ上げてくる。腹も少し出てきた気がする。気分転換に駅前の本屋で新刊を買い込む。丸谷才一『月とメロン』、幸田もも子『ヒロイン失格』(またしても…

8月14・15・16日

・8月14日。日曜日。10時頃に起きる。少しだけ翻訳を進めて昼食。「チャーハンは俺の領分である」と親父がいい加減なことを言っていた。俺の領分である。13時台の「つばさ」に乗り込んで帰京。15時に浜松町駅集合、日の出桟橋から水上バスで浅草まで。黄金色…

8月11・12・13日

・8月11日。木曜日。暑い。ばたばたしながら昼時の新幹線に乗り込み、福島へ。福島に帰るのは地震が起こってから初めて。夕方からフォーラム福島にてImage.Fukushima(http://image-fukushima.com/)という映画上映+トーク企画。本日は『原発切抜帖』という…

8月8・9・10日

・8月8日。月曜日。出勤。論文構想など。・8月9日。火曜日。夏休み前最後の出勤日。夜はいつもの神保町のお店へ。ビーサンのM尾さん、S馬さん、いつも通りのHさんなど。14日の浅草プチ吟行のお誘いを受ける。・8月10日。水曜日。夜はシアタートラムで『タカ…

8月5・6・7日

・8月5日。金曜日。朝10時から夕方5時まで延々と会議。半年に一度のイベントだから仕方ない。しかし思いのほか集中できず、句がほとんどできなかった……この夏でお世話になった二人が退職されるということなので、夕方よりこじんまりとしたイタリアンのお店で…

8月2・3・4日

・8月2日。火曜日。昨日の原稿を書きあげてメールで送稿。発表媒体がウェブ上なので、5500字はちょっと多い気がする(自分だったらよほど面白くないと読まないと思う)が、5000字くらいでという話だったので、仕方なしとする。いろんな人とこの話はしている…

7月30・31・8月1日

・7月30日。土曜日。午後から一橋大学で研究会。国立に戻って来るのは、ちょうど1年前にゼミのOB会で恩師に最後に会った時以来になる。今日はまた別の恩師による後期マラルメについての発表。とくに参考になったのは群衆論で、芸術の危機、表象の危機とは言…

7月27・28・29日

・7月27日。水曜日。1週間ぶりに整体にいく。先週のフットサルから背骨の真ん中あたりがつっぱっている。その「つっかえ」をごりごりとってもらって駒場へ、時計台のなかでこっそりと行われていた「トポフィリ――夢想の空間」展に足を運ぶ。大学院のゼミで知…

7月24・25・26日

・7月24日。日曜日。やや暑し。午前中は近所でカレーを食す。夏はカレー。「ひよこ豆とほうれん草のカレー」と「マトンカレー」。午後から友人Fさんと竹橋の国立西洋近代美術館に「パウル・クレー展」を見に行く。白ベースの壁に比較的小さなクレーの落書き…

7月21・22・23日

・7月21日。木曜日。昨日の整体のおかげか、からだが軽い。友人Fさんから『パウル・ツェランとユダヤの傷』を献本いただく。膨大な引用を丁寧に一枚一枚はがしていって、そこに「ユダヤ性」の色濃さを読み解くという一冊。まだ「あとがき」しか読んで読んで…