7月20・21日

・7月20日。午後、昨日受け取るはずのものだったものを新宿で受け取って、すぐさま郵送。まあ、俗っぽい言い方をするなら、エントリーシートみたいなもので、下半期の生活がかかっていたりする。どうか、うまくいきますように。これを読んでいる方も、祈っていてくださいね(なんだかわからないだろうけど、うまくいったら報告します)。
さて、夕方から新橋演舞場にてひさびさの歌舞伎。演舞場までの道のり、歌舞伎座の横を通りかかったが、青いシートですっぽり包まれていて、ちょっと悲しくなる。昨年さんざん「さよなら」したので、今年はもういいやと思っていたのだけれど、写真の一枚くらい撮っておけばよかったとちょっぴり後悔。もう少し変わり果てた姿になったら、写真を撮りにいこう。
演舞場だからとあまり期待してはいなかったのだけど、なかなかよかった七月大歌舞伎(もちろん夜の部)である。歌舞伎を見始めた頃、SSさんに「暫」は見ておくといい、と言われてからだいぶ時間が経過してしまったが、やっと見ることができた時代物荒事。だが、「しばらく〜、しばぁらぁくぅ」と登場する鎌倉権五郎(團十郎)の声にちょっと拍子抜けをする。うまく説明できないが、團十郎の声質と「しばらく」は合っていないのではあるまいか。あるいは、病気のせいなのか。劇場のせいなのか。(團十郎ファンの方、すみません)
続いて「傾城反魂香」、どもの又平の話である。演じるのは吉右衛門だったが、台詞劇にして主役がどもりだという、面白い(はずの)劇。以前、現代劇で見たときにはわからなかったが、案外ダンサブルでなかなかに楽しい作品である。「奇跡」によって「地獄から天国へ」という筋ばかりが頭にあったので、中盤の雅楽(!)之助(歌昇)や終盤の又平にはつい見入ってしまった。
で、ラストが「馬盗人」。もちろん滑稽なストーリーも面白い(というかわかりやすい)のだが、これは完全なるダンス作品で、とりわけ馬の「ありえない」動きが笑いを誘う。いちばん頑張っているのはどうみても馬なのに、顔が隠れているというだけで名前すらチラシに載っけてもらえないというのは、ちょっと馬がかわいそうだ。伝統には抗えない。馬の耳に念仏。

・7月21日。週末のイベントが一段落したということで、書棚の整理を心に決める。これはもはや配置云々ではなく、物理量の問題なので、心を鬼にして、捨てるものは捨て(50冊くらい)、売るべきものは売り(70冊くらい)、送り返すものは送り返すことにする(150冊くらい)。少し部屋が片付いたので、夜は近所のおでん屋さんで一人酒。ホッピーを頼んだが、ちょっと苦手な味の甲類焼酎でたまらず2杯で断念。