7月31日・8月1日

・7月31日。土曜日。夕方から森下でフットサル。最初の1時間はまったくの役立たずで、後半ほんの少しだけだけど、持ち直した感じ。まったくの偶然だが、やっている最中、スカイツリーの左側にちょうど隅田川の花火が見えていた。数人で駅前の居酒屋にて食事。メジャー移籍を欲望するプロ野球選手がそろそろピークを迎えつつあるという仮説や、人間における無駄毛の話についての議論など。くたくたになって12時すぎに帰宅。

・8月1日。日曜日。夕方から知人が関わっている公演、本能中枢劇団の「家庭の安らぎの喜びと恐怖」を見る。振付部分とは別に、各パートが即興的なワークショップを元に構成されているような印象を受けるが、どこに向かっていくかわからない感じは、面白い。ただ、後半はわりと普通のパロディに堕してしまっていて、「それで?」という感じが否めない。けっして芝居がうまいわけではないのだが、なんだか変な雰囲気のお嬢さん(飯野遠)、小劇場的な器用さをもったおねいさん(吉原朱美)がお客さんのハートをつかんでいたように思われる。
夜。DVDで小津の「お茶漬の味」(1952)を見る。ものすごく平和な映画だ。平和を掻き乱すものがあるとすれば、それは茶漬けをすする音程度なものだが、その音さえも最終場面においてはある種のベタな微笑ましさのなかに取り込まれてしまう。だからどうしても、物語や映像そのものではなく、俳優そのものに目がいってしまう――という言い訳をしたくなるくらい、津島恵子が可愛らしい。ラーメン屋での「デート」の場面は、はっきりいって現代でも通用するのではあるまいか。「ラーメンはねえ、おつゆがおいしいんですよ」。一度言ってみたいものである。