11月16・17・18日

・11月16日。火曜。朝6時に起きて、翻訳を進める。午前中はやんごとなき会議ふたつ。いろいろやらなければならないことが控えているため、12時半すぎまで会議が食い込むことに。その後、Pさんの元に移動して、翻訳についてのコメントをいただく。勉強不足の身には、「そういう系譜があるのか」と目ウロコだったが、せっかくこういう機会をいただいた以上、ふいにしないのは当然のこと、そういう目ウロコな情報をいろんなかたちで活かしていかなければ。その後で再び職場に戻り、明日のための準備をしたあと、目白の自由学園で小嶋一郎の「日本国憲法」というパフォーマンスを観る。完全にオーバーワークな一日だった。

☆風がまたふたつになりて枯葉舞ひ

・11月17日。水曜。今日は諸事情あって、スーツにネクタイという出で立ちで、重要な客人をお迎えする。一般的には優秀な人たちなのだろうが、そこをあえてつっこむ必要があるのだろうか?という疑問が残る。こちらもいろいろとレギュレーションを設けすぎたようで、その点は今後につながる一日だったのかもしれない。18時半に長い長い一日が終了した。その後、タクシーを拾って雨のなか、昨日と同じ会場へ。10分遅れで「自殺対策基本法」というパフォーマンスを観る。昨日とは打って変わって椅子席での観劇。昨日のものよりも、さらに踏み込みが足りないと感じたが、これやいかに。前々からの約束で、池袋の中華料理屋で友人たちと軽く飲んでから、帰宅する。

☆冬帝のズボンを後ろから下ろせ

・11月18日。木曜日。午後から出動して、Mさんといっしょに昨年パリでやったとあるパフォーマンスの映像を観る。聞き取りにくい言葉を止めては、その元になっている日本語を確認するという、なんともストイックな作業を2時間ほどして、タイムアップ。夕方から早稲田でグラン=ギニョルに関する講演会にゆく。2000年代以降のグランギニョル研究の進展には目覚ましいものがあるようで、それを受けてか日本でも戯曲の「傑作選」が刊行されたとのことである。ただし講演会自体は概説に終始した感があり、ちょっと残念であった(だが、どういうわけであんなにたくさんの聴衆がいたのだろうか……)。夜は池袋で数十年ぶりに来日しているノルウェー国立劇場イプセン「人民の敵」を観る。

☆そこかしこ懺悔しながら風邪だるま