2月9・10・11日

・2月9日。水曜日。昨日の大仕事が一段落して、今日はつかの間の休息。職場に平和が戻ってきた。この平和をキープするためには、職場に一匹の猫を放し飼いにすればいいと思う。それができないから、われわれは休憩時間を見ては、バッティングセンターへ向かうことになっている。そういうことになっている。夜は友人A、友人Kと一緒に、麹町の洒落オツな碁会所で囲碁の門を叩く。当然ながら、6路盤からのスタート。初めての対戦はなかなか決着が着かず、整地で碁盤が埋まる(目がマイナスになる)結果。しかもコミ6目を引くと、0.5目差の接戦だった。会のあとは3人で軽く飲む。通り魔を絶賛したら説教をされた。

・2月10日。木曜日。あまり寝ていない。昨日の時点でこの仕事はとっくに終わっているはずだったので、昨日は囲碁に現を抜かすことになったが、今日はそうはいかない。息抜きに整体でしっかり体を揉みほぐしてもらって、夕方からまた仕事に取りかかる。仕事というのは翻訳というか翻案で、何がどう転んでも、明日の朝がデッドラインだということである。当初の〆切は、1月末だったはずだ。一体、何がどう転んだのだろう。信頼できる筋の大人は、相談にきてもいいよと言ってくれたのだが、こちらにはすでにその余裕(←時間的な)がなく、ただひたすら孤独な作業を進める。人間は孤独だ。股間がかゆい……

・2月11日。金曜日。午前10時になんとか送稿。まだまだ改善の余地はあると思うが、できることはやった。駄目なところは厳しい目で見直したい。しかし週明けに。少しばかり仮眠をとって、友人Fと三鷹にある劇場に五反田団の「俺のお尻から優しい音楽」を観にいった。要約すると、フランス音楽学院での尻くさり病とか、尻バイオリンの話なのだが、前田司郎の芝居はどんどん合理的な筋に見えてしまう。「尻」は交換可能な記号に見えてしまうということである。演劇的な尻がない!これは問題である。ふてくされ、紹興酒のボトルを1本と、台湾ビールの小瓶を3本、サッポロの大瓶を5、6本ほど(←飲んだのは半分)。