7月24・25・26日

・7月24日。日曜日。やや暑し。午前中は近所でカレーを食す。夏はカレー。「ひよこ豆とほうれん草のカレー」と「マトンカレー」。午後から友人Fさんと竹橋の国立西洋近代美術館に「パウル・クレー展」を見に行く。白ベースの壁に比較的小さなクレーの落書きが並ぶ。作品数もさることながら、どうしてこれのあとにこんな絵が書けるの、といった具合で、作品の幅の広さというかクレーの懐の深さを思い知った。いい展示だったと思う。そのあとは神楽坂まで散歩して、昼間からやっているお店で串焼きとビールを飲む。

☆夕焼の落書きにうらおもてあり

・7月25日。月曜日。しかも第4月曜日。というわけで、夕方から神保町で句会。500句近くが出揃い、このなかから自分の句を選んでもらおうと思えば、小手先の工夫ではいかんともしがたいものがある。本日のパラドックスは「類想」について。たとえば〈冷麦や誤植の多き日なりけり〉という句を出したが、かろうじてお一方にとってもらっただけ。その理由は「誤植」というテーマはすでに頻繁に出ているので、工夫が必要と(あと切れ字はひとつと言われた)。しかし同時に類想を恐れてはならないとも。うーん、難しい。宴会はポテトサラダ、クリームコロッケ、カットフルーツなど。瓶ビール2本と赤ワインを少々。

☆類想を恐れてばかり夕立過ぐ

・7月26日。火曜日。あっという間に7月も最終週となってしまい、種々の締切がぺたぺたと迫ってきている(気がする)。夕方から下北沢で上京している友人Bと会う。「しもきた茶苑大山」というかき氷のお店で「ほうじ茶のかき氷」を食べ、「うしとら」で地ビールを2杯ほど、その後吉祥寺の「ふじもと」というお店で鱧、鶏もも焼き、ごぼうの炊き込みご飯などをいただく。Bが福島に戻る直前の3月に神保町で飲んだ以来だったから、積もる話もいろいろあったが、アルバイトで地震の爪痕もまだ残る相馬で初めての「死亡診断書」を書いたという話が印象的だった。締めにカフェで珈琲を飲んで別れる。

☆胡瓜揉む手であり死亡診断書